腰痛について
腰痛を引き起こした原因を特定することは実は非常にむつかしいのです。経過を見て判断必要なことがほとんどです。
そういうものですから、世間一般では、とりあえずのの説明を受け、痛み止めやシップの処方を受ける場合が多いと思います。
しかし、原因をしっかり特定しないと、治らない腰痛が多いのです。当院では最新の専門知識の元、できる限り腰痛の原因を特定し、治療することを心掛けています。
様々な腰痛の原因と治療（主なもののみ列記します）
椎間板由来の腰痛
本来、水分がたまらない椎間板の線維綸部に水分がたまっていることをMRIで確認します。その上で、椎間板造影と椎間板造ブロックを行い、特定します。
治療としては椎間板ブロックのみで治る場合もありますが、手術（PELDもしくはDISC-Fx）により根治を目指します。
椎間関節由来の腰痛
CTや診察所見により原因と考えられる椎間関節の痛みをつかさどる神経（後枝内側枝）に局所麻酔薬にて神経ブロック・造影または椎間関節ブロック・造影を行います。自費診療となりますが、経皮的内視鏡下後枝内側枝切断術も行っております。（同じ病名に対する保険診療と自費診療の併用は混合診療と言われ禁止されています。経皮的内視鏡下後枝内側枝切断術をご検討される患者さんはブロックなども含めて自費診療となります。）
仙腸関節由来の腰痛
CTや診察所見により仙腸関節が原因と考えられれば仙腸関節造影と仙腸関節ブロックを行います。自費診療となりますが、経皮的内視鏡下仙腸関節枝切断術にも対応可能です。（同じ病名に対する保険診療と自費診療の併用は混合診療と言われ禁止されています。経皮的内視鏡下仙腸関節枝切断術をご検討される患者さんはブロックなども含めて自費診療となります。）
椎体終板由来の腰痛
終板変性の原因が感染ではない場合、終板を支配する神経に対するラジオ波治療を伴う形成術も検討致しますが（自費診療）、通常は投薬などの保存療法や腰椎固定術が選択されます。
タイトハムストリングス・骨盤運動障害による腰痛
骨盤がうまく動かないと、腰に負担が集中して腰痛の原因になります。
ジャックナイフストレッチ指導及びリハビリによる運動療法をお勧めしています。
傍脊柱筋の不可逆性と考えられる変性による腰痛
神経麻痺や腰椎固定術後の筋肉の不可逆性と考えられる変性による腰痛には薬物療法、運動療法、装具療法が中心となります。
手術による治療
ラジオ波による治療全般的に投薬、注射、リハビリ・運動療法、生活指導、仙骨硬膜外ブロックなど一般的な治療から開始することが多いですが、投薬方法にもコツといいますかさじ加減があります。投薬を変えるだけですっかり良くなることがあります。
漫然と消炎鎮痛剤のみを処方し続けるのは宜しくありません。各患者さんの病状に応じた根本的な投薬方法があります。
保存治療のさじ加減はとても経験と知識が必要ですので、現在、治療を受けているが腰痛が治らないという方は当院に一度受診されることをお勧めします。